2024.2Jリーグが開幕します。
Jリーグファンも心待ちにしている時期ですね。
さて、今回、開幕戦で超注目カードが実現しました。
東京ヴェルディvs横浜Fマリノス
オールドファンと言うと語弊がありますが、今の40代から50代くらいのサッカーファンの方ですと少し心躍るカードではないでしょうか。
一方で、なぜここまで注目されているのかわからない方も多くいるかと思います。
なぜこの2チームの対戦が注目されているのか。
なぜ開幕戦というドル箱カードをそれぞれのホームでやらないのか。
そんな疑問が湧いてきますが、それには歴史があるのです。
普段Jリーグをあまり見ない方、また久々にJリーグが気になった方はぜひ懐かしい気持ちで見てもらえればと思います。
久しぶりにJリーグを見るきっかけになるとうれしいです。
目次
今ヴェルディ×マリノスが注目される理由
結論です。
東京ヴェルディvs横浜Fマリノスは、Jリーグが始まった1993年の開幕戦だったから。
つまり今、ずっと続いているJリーグの試合は、この2チームの試合から始まりました。
え?でも普段からやっているでしょ?
と思うかもしれません。
そうではないんです。
ここに歴史があります。
実はヴェルディはここ16年の間、ずっと下部リーグのJ2で戦っていました。
一方の横浜FマリノスはJ1にいましたから、通常リーグ戦で戦うことは無かったのです。
ライバルと言われた2チームは上部下部それぞれ別のリーグで戦っていたわけです。
マリノスがJ1優勝したり輝かしくJリーグをけん引していたころ、ヴェルディは下部リーグにいて、ずっと泥水を飲んでいたような状態だったわけです。
1993年開幕当初はどちらかというとヴェルディの方がスター選手がそろっていて、実力はともかく世間的にも圧倒的に人気が高かったと言えます。
カズ、武田、北澤等、Jリーガー、モテモテサッカー選手の代名詞のような選手が揃っていました。
そんなスター軍団も引退や移籍で不在となり、成績も下降する中で中々よい選手が取れず負のスパイラルに巻き込まれていたと言えます。
チーム名が持つステータスや過去の栄光と、現実のギャップが大きすぎました。
そんなヴェルディが、J2の2023年シーズンでプレーオフを勝ちあがり、16年ぶりにJ1昇格を決めました。
ここに
ヴェルディ16年ぶりのJ1復帰
開幕戦で30年ぶりのカード実現
という2つの要素が絡まって、とても気運が高まっているということです。
所属選手のほとんどはで30年前には生まれていない中でも選手たちはチームの歴史、サポーターの歴史と思いを紡いで今戦うわけです。
いやでもボルテージは上がりますね。
川渕さんも男泣き「お帰りなさい、東京ヴェルディ」
開幕戦当日は当時の川渕チェアマンも来場。
マイクでスピーチを披露しました。
「16年ぶりに戻ってきました。お帰りなさい!東京ヴェルディ」
涙声で歓迎のあいさつをされたとのこと。
熱いですね!
両チームともにチーム名が変わった
1993年開幕戦当時とはチームの名称も変わっています。
1993年は【ヴェルディ川崎vs横浜マリノス】
2024年は【東京ヴェルディvs横浜Fマリノス】
ヴェルディは2001年に、ホームタウンの変更に伴い、ヴェルディ川崎から東京ヴェルディ1969へ、1969はクラブが創設された年でした。2008年に現在の東京ヴェルディに変更されています。
一方マリノスは。1999年に横浜マリノス→横浜Fマリノスに変更しています。この理由は同じ横浜をホームタウンとしていた横浜フリューゲルスというJリーグのチームが出資会社の経営難でクラブ運営から撤退するという事態となり、マリノスに吸収されました。その結果、Fが含まれるようになったわけです。
1993年開幕戦【ヴェルディ川崎vs横浜マリノス】はどうなった?
1993年5月15日に国立競技場で行われました。
観客数はなんと59,626人です。
今の代表戦より入ってます。
当時ではかなり大がかりな開幕セレモニーが行われ、地上波でも全国中継されました。
川渕チェアマンの開幕宣言や、Jリーグマスコットのバルーンが大きくなる姿、サポーターがチアホーンを「プーーー」っと吹く音等、時々TVでも流れるので記憶にある方もいらっしゃるかと思います。
すごく歴史を感じますね。
当時の2チームは本当にスター選手が揃っていました。
ヴェルディだとカズ、武田、ラモス、北澤、都並等そして率いるのは松木安太郎。
マリノスは木村和司、水沼、井原、松永で率いるのは清水秀彦。
試合の結果は2-1で横浜マリノスが勝利しました。
得点者が全員知らない外国人選手だったので、実際はガッカリした方も多かったかもしれません。
今のようにSNSで調べたりできませんでしたからね。
この開幕戦もあり、ヴェルディとマリノスは因縁の関係であり、ライバルチームとして見られていたし、実際に所属していた選手たちもあのチームには負けられないという存在でありました。
お互いを打倒で意識し燃えていたわけです。
30年前に戦った選手の息子が時を経て開幕戦へ
実は1993年の開幕戦に出場していた選手の息子さんが、今回2024年開幕戦に出場する可能性が高いです。
その選手は横浜Fマリノス水沼宏太選手です。
父は水沼貴史さん。現在は解説者等で活躍しています。
水沼宏太さんは当時3歳、マリノスのエースだった水沼貴史さんの応援で国立にいました。
「父がやっとプロになって開幕戦に出られた。その感動は計り知れない。歴史の一歩目を作り出した一人が父というのは、すごく誇らしい。今、子供たちが自分のユニホームを着て応援に来てくれるのは当たり前じゃない。そういう気持ちは絶対に忘れちゃいけない」「意識的に負けたくないみたいなのはあったかも。歴史みたいなものも、子どもながらに分かっていたのかな」「父の歴史を知るからこそ、ヴェルディの昇格はうれしかった。開幕戦で当たることになった時には面白いなと。昔はサッカーを見ていて今は離れている人も、思い出される方がいると思う」「僕らはずっとJ1に居続けているチーム。その力を見せないといけない。しっかりたたきのめすじゃないが、自分たちの存在や価値を示すのはすごく大事」
とコメントしています。
水沼選手の出場もエモいです。
中継はある?Jリーグ開幕戦を見る方法
残念ながら地上波放送はありません。
開幕戦の地上波は、広島vs浦和くらい。あとはローカル局で地元放送局がやるところ(札幌や新潟)はありそうです。
これだけ盛り上がっているのに非常に残念です。
スポーツ番組の地上波離れはかなり広がっている感は否めません。
BS松竹東急
DAZN
この2つだけでした。
BSは契約さえしていれば260chで無料で見れます。
DAZNは有料です。
無料期間もあるので、この時だけでも加入してみるのもありですね。
Jリーグのコアなファン以外にJリーグを広げる大きなチャンスと思いますが、地上波0は少し残念です。
まとめ
歴史のある2チームは時を超えて2024年の開幕戦で激突します。
場所は31年前と同じ国立競技場。
一度もJ2に降格せず、ずっとJ1をけん引してきた横浜Fマリノスと16年の長い間J2でもがき、サポーターをやきもきさせながらJ1の舞台へ返り咲いた2チーム。
ただ、国立のピッチも違う、チーム名も違う、選手も監督も何もかも違う。
マリノスが返り討ちにするのか、ヴェルディが下剋上よろしくとガツンといきなりかますのか。
2チームが戦う熱量は当時のままです。
それは地域に根差してチームを支えてきたサポーターという存在もかなり大きいと思いますね。
Jリーグファン、選手、元選手含めて国民が大注目の開幕戦。
楽しみですね。