サッカーをやっている小学生がいて、中学校に入るタイミングで親が悩むこと。
部活動 or クラブチーム
これで悩む家庭は、毎年必ずあるようです!
この悩み、近年の育成年代の仕組みはサッカーに限らずかもしれません。
我々親世代が子供の頃はそのような選択肢はほぼ無いと言ってもいい状況でした。
今はどの種目も世界基準になってきていますから、仕方ありませんね。
逆に、日本のレベルアップを考えれば喜ばしいことです。
子供が中学のサッカー部に入るか、クラブチームに行くか悩んでいるよ。
どっちがいいんだろう。判断つかないわ。
当記事では部活とクラブ両方のメリットとデメリットを解説します。
そして、あなたの選択に少しでも根拠と自信がもてるような内容にしています。
主にサッカーについて書いていますが、考え方はどのスポーツも概ね同じです。
目次
クラブと部活どちらに入れるべきか。3つの考え方。
結論です。
最終決断はご家族で決めるしかありません!
回答が明確でないので、「なんだよ!」と思うかもしれません。
ただ、こればかりは
他人が答えを出しても納得できるものではないのです。
あくまでも最終判断は家庭でよく話し合って出さなければなりません。
その決断における保護者の方の検討材料として1つの考え方をお伝えしたいと思います。
以下の3つ。YES or NOで答えたらどうなりますか?
✔ より高いレベルでサッカーをさせたい。
✔ 出来る限り上のカテゴリを目指す。
✔ サッカーのためには時間やお金を優先的に使える。
以上が全てYESだったならクラブチームを選択する
そうなると思います。
具体的に説明します。
✔ より高いレベルでサッカーをさせたい
クラブチームは当然ながら各チームで、色んな理念があります
・理念に基づく戦術的な指導
・専門的な指導者が教える
・お金を払って指導してもらう
・意識の高い子が集まる
・競争が激しい
・結果地域の中では別格に強い
このようなチームですから、当然競技としてのレベルは高いものとなります。
こういった場所に身をおく覚悟があるかどうかです。
✔ 出来る限り上のカテゴリを目指す
・中学卒業後は名門の高校に入りたい
・Jリーグのジュニアユースからユースチームへ昇格したい
・将来はJリーガーを目指す
・更には海外移籍も視野に入れている
これらに当てはまるかたは、早い段階でレベルの高いトレーニングを続けたほうがいいかもしれません。
決して部活から高いレベルには到達しないというわけではありません!
部活出身のプロ選手もたくさんいます。
スカウト等の注目度等を考えるとクラブの方が有利かなというところです。
✔ サッカーのためには時間やお金を優先的に使える
クラブの運営がどうなっているかで変わってきますが、クラブに所属するとかなりお金がかかります。
月謝は数千円と言う所が多いです。
月謝だけでしたら、他の習い事と大差ありません。
ジャージ、ユニフォーム、練習着に加え、遠征費があります。
遠征費が毎月かなりの出費となります。
(上位大会への進出、県内外からの練習試合オファーなどによる)
また、練習回数も多く、サッカーを中心とした生活スタイルになります。
そこには保護者の送迎や協力も不可欠になります。
一番悩むパターンはこれ!そして結論は。
正直、親が一番悩むパターンはこれです!
オレ、サッカーが好きだ!だからダメでもいいからクラブに挑戦してみたい!!
そ、そうか。。。挑戦するのはいいことだな。うん。
【心の声】どうひいき目に見ても、あのクラブでやっていくのは大変だと思うな。
クラブでやっていけるレベルにはないし、苦しむんじゃないかな。
サッカー大好きなのはわかるけど、そこまで覚悟があるのかな。
☑ サッカーは好きだけど、親からみてもそこまで特別うまいわけではない。
☑ でも子供自身はクラブで勝負したい思いが強い!
これは子供の可能性を消してしまう考え方でもあるかもしれません!
親は小学生までの子供しか知らないわけです。
中学にいったら急に体格も大きくなり、変わる可能性もあるわけですから。
ただ、そんなことは誰もわからず、子供を心配に思うあまり、後ろ向きな判断をしてしまうことが多いのです。
これは全く自然なことなんです。
話もどります。
この困ったパターンの場合
親がどれだけ冷静に判断できるか
これがはかなり重要になります。
✔ サッカーだけじゃなく、学校行事でも活躍して欲しい
✔ 勉強も頑張って欲しい
✔ 中学のうちは文化活動も頑張って欲しい
という親心はあるはずです。
子供の生活のにおけるサッカーの比率
これを考えた時に
総合的にバランスよく成長してもらいたいと考える場合は
クラブでなく部活動を選択したほうがいいと思います。
私が部活を勧める理由と、クラブの現実
部活をおススメする理由
子供は、サッカーよりも輝ける素質を持っているかもしれません。
サッカーの可能性と同じように、何かの大きな可能性を持っているかもしれません。
好きなものに出会う機会を与える!
これが中学年代の子供に親や学校がすべきことではないでしょうか。
そういう環境麺等を考えても、私は部活動をおススメします。
クラブチームの良さと厳しさ
以下はクラブチームの良さです。
☑ サッカーは確実にうまくなる。プロが教えますから
☑ 理念のもと、勝利に対する強度が違う。
☑ 勝利だけでなく、将来を見越した指導。
☑ 人間育成のプログラムもされている
☑ 規律やあいさつが素晴らしい。
特に人間育成、規律、あいさつなどは、親としてはそうなってもらいたいと思うはず。
子供には高いレベルで揉ませて好きなサッカーをいい環境でやらせてあげたい!
という親がいて当たり前ですよね。
その一方では、クラブ内の激しい競争の中で、
一度も試合に出れずに終わるケース。
これは実際にかなりあります。
私の知り合いにもいました。練習試合しか出たことがないという方が。
それでも、クラブへ行ったことが子供のためになったかどうかは子供にしかわかりません。
そして今すぐわかるものでもありません。
将来子供がどう感じるかでしょう。
サッカー以外の部分の成長をクラブに求めるのか。
冷静にわが子の立ち位置、実力、将来性本気度、やる気を見抜き、
子供とうまくコミュニケーションをとって判断する
それしかありません。
スポーツに何をもとめるか
そのスポーツに何を求めるかで行く先が見えてくることもあります。
今回で言えば、サッカーに何を求めるか。
サッカーを通して子供にどうなってもらいたいのか。
伸ばしたいのは技術なのか、精神面なのか。
ただ、うちの子は〇〇ユースに入っている、〇〇FCに入っている
という肩書が欲しいだけなのか。
究極の目標がJリーガーになって日本代表に入ってもらいたいということになるかと思います。
しかし、
✔ 部活出身のJリーガーや日本代表選手もいることを考えれば道が閉ざされるものではないということ
✔ ユース出身者が全員Jリーガーになれるものでもないということ
このことを冷静に考える力をもつことがすごく大事です。
目の前のサッカーに夢中になることと、将来的にどのような進路をたどるのかという
時間軸
これも重視しつつ、今このクラブチームに入りサッカーを通して子供に何を身に付けてもらいたいのか、どうなってもらいたいのか。
冷静に考えるのが保護者のつとめです。
クラブチームに行く目的を考えてみる
クラブチームに行かせようかどうか悩んでいる理由は以下のどれかです。
①進学先にサッカー部がないパターン
それで、やはりサッカーを続けたいと考えている場合、この場合は迷う必要がありません。
②サッカーが好きで自分の実力を試したいパターン
あくまでもチャレンジ的な考え方ですから、メリットデメリットを考慮しての判断が必要です。
③Jリーガーになるために出来ることをしたいパターン
将来の夢がJリーガーと明確な場合、技術・メンタルの向上。
サッカーにどっぷりハマれる環境を作るという意味でクラブ行きはよい選択です。
今、Jリーガーもユース出身者の割合は多くなっていきます。
高校が部活でも中学はユースという選手を合わせればかなりの選手がクラブを経由していますから、
プロを目指すということで本気になるならクラブチームを選択することになります。
やってみないとわからないというのは親としては無責任!
我が子を第三者として見ることが出来ているか、できなければ第三者にみていただくことも必要なのではないでしょうか。
クラブに行くと言うことはそれなりの投資になるわけですから。
クラブのメリットデメリット
メリット
- 理念がしっかりしていて、指導方法がロジカルに決められている。
- Jリーグユースチームやその上を目指しやすい
- 技術面の他、栄養面での指導、サッカー選手として必要な指導を受けられる。
- 練習時間も多く、技術面での向上が見込まれる
- プロか専門のコーチが指導する。
- 意識高い系の選手も多いため精神面での成長も見込まれる
- チームが強く上位大会へ進出、いろんな大会に出場できる。
- 勝てる
デメリット
- サッカーに費やす時間がかなり多くなり、勉強時間が取りにくい。
- 遠征が多く、休日に家族と過ごす時間は少ない。
- 遠征、トレーニングウエア、その他備品購入で出費がかさむ。
- 練習についていけずあきらめてしまう可能性がある。
- 試合に出れない可能性がある。競争レベルが高い。
- 人間関係に苦労する可能性がある。
- 結果サッカーが楽しくなくなる可能性がある。
- 中学総体に出場できない。
部活のメリットデメリット
メリット
- 部費はかかるが、クラブのような大きな出費はない。
- 練習以外の時間もまた部活動は楽しい。
- 学校活動であるため、テスト期間等は勉強に集中できる。
- 学校活動の一環であり、今までと同じメンバーでできる。
- 中学総体に出場できる。
- 多くの有望選手がクラブに行くため、総体で勝ち上がりやすい。
デメリット
- 弱い学年と強い学年と別れてしまう。
- 指導者が素人の顧問という場合もある。
- 教員の働き方改革で休みが多い。
クラブは今は小学生年代から
中学生入学時点の判断ということで書いてきましたが、今の現状としては小学生年代からクラブチームに入っている子は非常に多いです。
そのまま同じクラブのユースチームへ自動的に加入するという方もかなりいます。
一方、小学校でクラブチームに所属していて、中学校に入るタイミングで部活に戻る子もいます。
決して部活はクラブより下という考え方は正解ではないようです。
部活に仲間を集めて、クラブチームを倒したいというモチベーション。
クラブチームなら、部活動より練習量も多くプライドもあるから絶対に負けられないというモチベーション。
小学校からクラブに所属していると意識はやはり高いのですが、小学校と中学校ではプレイスタイルや求められることも変わってくるので
同じ気持ちでやっていては苦労することになるのは明白です。
部活とクラブで将来的に差は産まれるのか
正直なところ、プロになる確率はクラブ出身者の方が高いかもしれません。
ただ、それにしても一握り。
また部活からプロになる選手も一定数います。
意識を高く持ってトレーニングに励めば、
中学校年代ではどちらかに圧倒的な有意差があるとは言えません。
クラブチーム、ユースチームは当然トップチームの下部組織ですからそういう関係者の目にはつきやすいです。
一方、部活も総体や高円宮杯等で勝ち抜くことで注目を集めることができます。
まとめ
部活とクラブ、どちらに入るか。
いろんな視点で書いてきました。
冒頭でも書きましたが、最終的な判断はご家族で行う必要があります。
クラブは、上を目指すにはよりよい環境であることは間違いありません。
ただ、行くことがゴールにはなっていけません。
行ってからが勝負です。どのくらいの覚悟があるのかを色んな方法で親は見極めましょう。
部活はとても楽しいです。
クラブに比しては本気度や目指す方向性は違うのかもしれませんが、青春のトップページは部活なんじゃないでしょうか。
総体前には壮行式があり応援されます。
クラブが群雄割拠で多くのエースクラスがクラブへ行く中で、部活は総体等で上位進出するチャンスは以前より大変高いと言えます。
実際にそういった現象は各地区でおこっていますね。
私は完全に部活派なんですが
今、多くの選手がクラブ所属を希望し、部活が廃部に追い込まれたり、複数の中学校が合同で出るケースもかなり多いです。
人数がそろわないからクラブを選択する人もいて、負のスパイラルが起こっているのです。
今は部活も昔のような体罰や昭和の指導(水禁止等)はないと言ってもいいでしょう。
部活を最初に検討してみて、目的に応じてクラブの検討するというのが望ましい検討の順序のように思います。
今回、サッカーをベースに書いていますが、これはどのスポーツ・競技でも通じる考え方です。
ぜひ決断の際、ご参考にしていただけたらと思います。
いずれにしろ、ご家族の下した決断のもと、全力で子どもを応援していきましょう!
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